子宮頸癌 - 早期発見の壁

手術後の生活の質(=後遺症が少ない)を高める治療法を選ぶには、早期発見できるかどうかが非常に重要となります。しかし日本では、早期発見の鍵となる子宮頸癌検診の受診率が低いそうです。

欧米の大半が6割を超えているのに、2007年の日本の検診受診率は23.7%だったとか。(自治体の検診で、年間可能人数が限られるなどの欠点も指摘されていますが)

更に、欧米では、ウイルス感染の有無を調べる「HPV検査」もするように学会が推奨しているようですが、日本の検診では、頸部の細胞を取って調べる「細胞診」のみで、2割程の見落としがあるそうです。

ただ、子宮頸癌はHPV(ヒトパピローマウイルス)感染が主な原因とされ、女性の6~8割が50歳までに感染する一般的な性感染症で、多くのウイルスは自然消滅するようですが、感染が持続すると癌に進行する恐れがあります。

予防ワクチンを性交渉未経験の10代前半に接種すれば、HPV感染を防ぐことが可能で、世界の約百ヶ国で承認されています。
日本でも、早ければ今年中にも承認の見込みのようです。