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    <title>癌を知ろう</title>
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    <updated>2010-10-30T22:00:27Z</updated>
    <subtitle>新聞などに掲載された癌の情報を拾っていきます。</subtitle>
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    <title>大腸癌治療 － 新薬、高額な医療費が課題</title>
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    <published>2010-10-30T21:56:47Z</published>
    <updated>2010-10-30T22:00:27Z</updated>

    <summary>アービタックスやベクティビックスの抗癌剤が注目されるもう一つの理由が、大腸癌で初...</summary>
    <author>
        <name>微録</name>
        
    </author>
    
        <category term="大腸癌" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>アービタックスやベクティビックスの抗癌剤が注目されるもう一つの理由が、大腸癌で初めて遺伝子検査で効果を事前に判定する「個別化治療」が可能になった事です。目印の癌細胞の遺伝子が変異している人は、これらの薬も効かず、大腸癌患者の３～４割はこのタイプだと言います。<br />この研究結果は、平成２０年に米国の学会で発表され、その後欧米では、抗癌剤を使う前の遺伝子検査が必須となりました。日本でも今年４月に漸く、公的医療保険で検査が認められました。３割負担の場合は、６千円の自己負担となります。</p>
<p>国立がん研究センター東病院（千葉県）消化器内科の吉野孝之医師が、保険適用前に実施した調査では、アービタックスの使用前に遺伝子検査をしていた医療機関は、１２％に過ぎませんでした。<br />「これまでは、抗癌剤が効かない人にも投与されていたが、保険適用により、こうした無駄がなくなる」と吉野医師は指摘します。</p>
<p>ただ、分子標的薬には、高額な医療費という問題もあります。例えば、身長１６５ｃｍ、体重６０ｋｇの患者が「ＦＯＬＦＩＲＩ療法」と呼ばれる従来の治療法を行うと、月約１８万円（３割負担で約５万３千円）に上ります。これにアービタックスを上乗せすると月約９１万円（同約２７万円）で、治療期間は数ヶ月から時には１年以上にもなります。大腸癌には、この他、アバスチンという分子標的薬もあり、ベクティビックスも含め、いずれも高額です。</p>
<p>医療費の負担が多い場合、後で払い戻しを受けられる「高額療養費制度」が利用出来ます。一般所得世帯（概ね年収６００万円以下）の人が約２７万円を負担した場合、この制度を利用すれば約１９万円が払い戻されます。しかし、月約８万円でも負担は重いのです。</p>
<p>癌研有明病院化学療法科の水沼信之消化器担当部長は、高額な分子標的薬を使いこなすには、効き目がある人を更に遺伝子で絞っていく研究が不可欠だと言います。<br />ただ、「高額だから使わないというのは間違いで、新しい薬を使う事で医療も進歩する。薬の選択肢が多い程市場原理も働き、将来的には価格も下がる可能性が高い」とも指摘しています。</p>
<p><br />大腸癌の個別化治療の仕組み：</p>
<p>　癌細胞は、勝手に増えたり、周りに新たな血管を作り栄養を取り込もうとしたりする。分子標的薬は、この増殖に関わる伝達経路を遮断する仕組みの抗癌剤。<br />　この伝達経路で重要な役割を担う遺伝子が変異していると、幾ら遮断しても効果が無く、勝手に癌細胞が増殖してしまう。<br /></p>
<p>&nbsp;</p>
<table cellspacing="2" cellpadding="4" border="2">
<caption>抗癌剤の個別化治療の流れ</caption>
<tbody>
<tr align="middle">
<td rowspan="2">大腸癌の組織を<br /><strong>遺伝子検査</strong></td>
<td rowspan="2">→</td>
<td rowspan="2">遺伝子情報<br />を分析</td>
<td>→</td>
<td>遺伝子の<br /><strong>変異無し</strong></td>
<td><strong>分子標的薬</strong><br />を使用</td></tr>
<tr align="middle">
<td>→</td>
<td>遺伝子の<br /><strong>変異有り</strong></td>
<td>使用せず</td></tr></tbody></table>]]>
        
    </content>
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    <title>大腸癌治療 － 新薬効果、遺伝子検査で事前判定</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/2010/10/post-95.html" />
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    <published>2010-10-30T13:41:00Z</published>
    <updated>2010-10-30T13:44:07Z</updated>

    <summary>大腸癌の抗癌剤治療が今春、大きく変わりました。新しい作用の抗癌剤が、初期の治療で...</summary>
    <author>
        <name>微録</name>
        
    </author>
    
        <category term="大腸癌" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>大腸癌の抗癌剤治療が今春、大きく変わりました。新しい作用の抗癌剤が、初期の治療で使えるようになり、その人毎の効果を事前に調べる「個別化治療」も出来るようになりました。大腸癌は、１０年後には胃癌や肺癌を抜いて、最も患者数が多くなる見込みです。新たな薬の登場は朗報ですが、高額な医療費の負担という問題も生じています。</p>
<p>愛知県豊田市に住む男性（６５歳）は、６年前、人間ドックで大腸癌が見つかりました。「余命２年」と告げられ、手術を受けましたが、その後、肝臓への転移が分かりました。抗癌剤療法も効かず、癌の目印（マーカー）となる血中の物質を調べる腫瘍マーカーの値は、ぐんぐん上がっていきました。</p>
<p>そこで主治医に勧められたのが、「アービタックス」という抗癌剤でした。平成２０年１２月、１回の点滴で、腫瘍マーカーの値が急降下しました。３ヶ月後には、転移した肝臓の腫瘍も小さくなり、切除する事が出来ました。昨秋には両肺への転移も見つかりましたが、手術で取りました。</p>
<p>最近は毎日、近所のゴルフ場に通い、元同僚達とプレーを楽しみます。２ヶ月に１度の経過観察は欠かせませんが、「新しい抗癌剤のお陰で、命を救われた」と喜びます。</p>
<p>大腸癌の患者数は、年間約１０万人に上り、高齢化や食生活の変化に伴い、年々増えています。アービタックスは、手術出来ない進行・再発大腸癌患者向けの抗癌剤で、平成２０年９月に発売されました。</p>
<p>「分子標的薬」と呼ばれる新しいタイプの薬で、癌細胞の増殖に関わる蛋白質を標的に攻撃します。従来の抗癌剤が正常な細胞も叩くのに比べ、分子標的薬は的を絞って攻撃する為、副作用が少ないとされます。従来の化学療法に上乗せして使った方が、効果が大きくなります。</p>
<p>当初は、初回の治療に試す「１次治療」では認められず、他の抗癌剤を試しても効き目がない場合のみ、使用が認められていました。しかし、海外での大規模臨床試験により、１次治療でアービタックスを使った患者の生存期間は平均２３．５ヶ月と、使わなかった患者より３．５ヶ月延びる事が分かりました。また、腫瘍が大きくならず安定している期間も平均９．９ヶ月と、使わなかった患者に比べ、１．５ヶ月長くなりました。</p>
<p>この結果を受け、今年３月から１次治療での使用が公的医療保険で認められました。愛知県がんセンター中央病院の室圭薬物療法部長は、「アービタックスは短期間で腫瘍が小さくなるので、全身状態が悪い人にも使える。転移した腫瘍が縮小し切除出来れば、治癒の可能性も出てきた」と説明します。</p>
<p>６月１５日には、同じ作用で働く分子標的薬「ベクティビックス」も発売され、患者の治療の選択肢が広がりました。「効果に差は殆ど無い」（室さん）が、アービタックスの点滴間隔が週１回なのに対し、２週間に１回で済みます。</p>
<p>いずれの薬も重い副作用は少ないのですが、発疹や乾燥によるひび割れなど、皮膚障害が約９割に出ます。豊田市の男性も、顔や胸など全身に発疹が現れた他、手のひび割れも酷く、絆創膏を巻いて過ごしたと言います。</p>
<p>アービタックスでは、気管支痙攣や意識消失などの「急性輸注反応」が、５％未満の確率で出る可能性があります。また市販後、因果関係が否定出来ない心不全により、死亡した事例が２件報告され、添付文書の「重大な副作用」に、心不全と重度の下痢が付け加えられました。治療前に医師から十分説明を受けて理解しておく事が重要です。</p>
<p><br />［朝日新聞］<br /></p>]]>
        
    </content>
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    <title>癌予防・検診 － 科学的根拠、検証体制の整備必要</title>
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    <published>2010-10-27T04:15:03Z</published>
    <updated>2010-10-27T04:21:47Z</updated>

    <summary>これから冬の季節ですが、紫外線には気を抜けません。世界保健機関（ＷＨＯ）の国際が...</summary>
    <author>
        <name>微録</name>
        
    </author>
    
        <category term="癌予防" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>これから冬の季節ですが、紫外線には気を抜けません。世界保健機関（ＷＨＯ）の国際がん研究機関は、発癌リスクが特に高いものとして、煙草やアスベスト、Ｘ線、太陽光などを上げます。昨夏には、日焼けマシン（タンニングマシン）を追加しました。皮膚癌や眼球の色素細胞にできる癌のリスクが高まるとしています。</p>
<p>ただ、日本セーフティ・タンニング協会は、「日本人のような黄色人種に、紫外線への耐性が低い白色人種のデータが当てはまるとは言い難い」と反論。同協会の長岐俊彦顧問は、「長時間使えば、火傷などのリスクが上がるのは当然。長くても３０分程度、次は１日おいて、という使い方を利用者も知って欲しい」と話します。</p>
<p>食べ物に癌を抑える効果があるかどうかを、科学的に調べようという試みも進められています。厚生労働省の研究班（主任研究者、住吉義光・元四国がんセンター病棟部長）は、キノコ類の健康食品に癌を抑制する力があるか調べた臨床試験の結果を纏めました。</p>
<p>四国がんセンターや北海道大、京都大学病院など７施設で実施。早期の前立腺癌で、直ぐ治療を始める必要がない患者７４人（平均年齢７３．５歳）に、１日４．５ｇ、６ヶ月間、キノコの抽出物から作った食品「ＡＨＣＣ」を食べ続けてもらいました。癌の進行度の指標となる前立腺特異抗原（ＰＳＡ）でみると、薬と同様の効果があったのは７４人の内１人だけ。４ヶ月後にＰＳＡが５４％下がったと言います。</p>
<p>また、参加した患者のデータを平均すると、通常右肩上がりに上がっていくＰＳＡ値は、ほぼ横這いでした。住吉さんは、「ＡＨＣＣに抗癌剤のような効果は無い事が分かった。ただ病気の進行が穏やかになる可能性は示唆されるので、更なる検討が必要だ」と話します。この結果は、盛岡市で４月２７日から開かれる日本泌尿器科学会で発表されました。</p>
<p>大阪大の伊藤壽記教授（生体機能補完医学）も、化学療法を続けている約５０人の癌患者にＡＨＣＣを摂取してもらい、抗癌剤の副作用が軽減するかを調べています。</p>
<p>伊藤教授は、「患者は少しでも生活の質を上げたいと考えている。国には、玉石混合の機能性食品を一つ一つきっちり調べ、安全性や有効性を検証する体制の整備が望まれる」と指摘します。<br /></p>]]>
        
    </content>
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    <title>癌予防・検診 － 科学的根拠、健康食品の効果不明</title>
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    <published>2010-10-26T14:28:14Z</published>
    <updated>2010-10-26T14:39:08Z</updated>

    <summary>癌を予防する為にどんな事に気を付けて生活をすれば良いのでしょうか。癌を防ぐ効果を...</summary>
    <author>
        <name>微録</name>
        
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        <category term="癌予防" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>癌を予防する為にどんな事に気を付けて生活をすれば良いのでしょうか。癌を防ぐ効果を謳う食品なども出回る中、臨床研究などの科学的な根拠に基づいているかどうかで見分ける必要があります。</p>
<p>「この食品は、癌予防に効くんでしょうか」。こんな質問を、埼玉県を中心に活動する「がん患者会シャローム」代表の植村めぐみさんは、患者や家族等から何度も受けます。その度に、「科学的な根拠はあるものなんですか？」と同じ質問を返します。</p>
<p>癌予防を謳う様々なサプリメント（補助食品）があります。通常の癌治療以外の健康食品や民間療法は、補完代替療法と言われます。</p>
<p>植村さんは、１０年前に癌の治療を受け、現在も再発を防ぐ為に薬を飲み続けています。以前は、癌の再発防止に効果があると聞き、アガリクスや漢方薬などを毎月４万～５万円程買っていました。「患者自身も、何かをしなければいけないという気持ちになる」と、植村さんは振り返ります。そんな気持ちを主治医が抑えてくれました。「癌の進行を抑えたり、再発を防いだりという効果が科学的に証明された健康食品は無いんです」</p>
<p>厚生労働省研究班は、昨年１０月、生活習慣と癌予防法について研究成果を纏めました。日本人を対象にした数万から十数万人規模の疫学調査です。</p>
<p>「先ず煙草を止める事」と国立がん研究センターの津金昌一郎がん予防・検診研究センター部長は言います。</p>
<p>喫煙は、肺癌、胃癌、食道癌の発症リスクを確実に上昇させ、肝癌や膵臓癌でもほぼ確実。喫煙者の発癌リスクは、吸わない人に比べて男性で１．６倍、女性で１．３倍高まります。特に肺癌へのリスクは高く、男性で４．４倍、女性は２．８倍に上昇します。癌で死亡した日本人の２０～３０％は、喫煙が原因とされます。</p>
<p>飲酒もリスクを高めます。大腸癌や食道癌、乳癌など。飲酒量が増えるに従い、リスクは増加していきます。</p>
<p>しかし、一定量を超えなければ心筋梗塞や脳梗塞など、他の病気のリスクを下げる効果があると言います。飲む場合、１日当たり日本酒１合、ビール大瓶１本、焼酎は１合の３分の２、ワインはボトルの３分の１程に。癌予防の為に気を付ける事として、国立がん研究センターは６項目を挙げています。</p>
<p>癌予防の効果を謳う健康食品などを使ってみたい。</p>
<p>そんな時は、「情報を鵜呑みにしない心掛けが必要」と、埼玉医科大の大野智講師は指摘します。例えば、使った人の体験談や専門家のコメントだけで効果をアピールしているものは、信頼性に欠けます。実験データを提示していても、マウスや細胞での実験だけでは科学的根拠としては不十分です。</p>
<p>様々な食品の効果や危険情報などを纏めている<a href="http://hfnet.nih.go.jp/">国立健康・栄養研究所</a>のサイトも参考になります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<table cellspacing="2" cellpadding="4" border="2">
<caption>国立がん研究センターの<br />「日本人のためのがん予防法」</caption>
<tbody>
<tr align="left">
<td>１</td>
<th>喫煙</th>
<td>煙草は吸わない<br />他人の煙草の煙を出来るだけ避ける</td></tr>
<tr align="left">
<td>２</td>
<th>飲酒</th>
<td>飲むなら、節度のある飲酒をする</td></tr>
<tr align="left">
<td>３</td>
<th>食事</th>
<td>食事は偏らずバランス良く<br />食塩の摂取は最小限に<br />野菜不足、果物不足は避ける<br />加工肉や赤肉（牛・豚・羊など）は摂り過ぎない<br />飲食物を熱い状態で摂らない</td></tr>
<tr align="left">
<td>４</td>
<th>身体活動</th>
<td>日常生活を活動的に過ごす</td></tr>
<tr align="left">
<td>５</td>
<th>体形</th>
<td>成人期での体重を適正な範囲に維持<br />（太り過ぎない、痩せ過ぎない）</td></tr>
<tr align="left">
<td>６</td>
<th>感染</th>
<td>肝炎ウイルス感染の有無を知り、<br />感染している場合はその治療の措置を取る</td></tr></tbody></table>
<p><br />［朝日新聞］</p>]]>
        
    </content>
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    <title>癌予防・検診 － 精度管理で検診の質向上</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/2010/10/post-92.html" />
    <id>tag:knowingcancer.sukoyakaan.com,2010://2.112</id>

    <published>2010-10-24T09:32:22Z</published>
    <updated>2010-10-24T09:43:32Z</updated>

    <summary>癌検診は、質の確保が欠かせません。癌の見落としが多かったり、逆に癌でない人が沢山...</summary>
    <author>
        <name>微録</name>
        
    </author>
    
        <category term="癌予防" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>癌検診は、質の確保が欠かせません。癌の見落としが多かったり、逆に癌でない人が沢山精密検査を受けていたりすると、検診の意義が問われます。検診の「精度管理」は、受診率の向上策に比べて目立たない取り組みでしたが、その重要性が注目され始めています。</p>
<p>ご多分に漏れず、日本でも癌検診の質にはバラツキがあります。</p>
<p>宮城県は、市町村の癌検診を基準を元に評価し、改善点のアドバイスを市町村に伝えています。平成１８年度実施分から全ての評価結果をインターネット上で公表しています。これで取り組みが不十分だった市町村の底上げに成功しました。</p>
<p>評価項目は、検診対象者の名簿を作成しているか、精密検査を受けなかった人に受診を勧めているかなどで、検診の種類毎に２３～２４項目のチェックリストになっています。厚生労働省の検討会が作ったリストを元にしました。全項目を満たすとＡ評価、満たない項目が１～４個ならＢ評価、５～８個はＣ評価です。</p>
<p>平成１８年度に実施した癌検診では、３６市町村の中でＣ評価は８ありましたが、平成１９年度はＣが零になり、全般にＡ評価の市町村が増えました。かつてＣ評価を受けた町の担当者は、「精密検査の受診率が低いなどの問題があった。電話で受診を勧めるなど改善した」と言います。</p>
<p>検診で「精密検査が必要」とされた人が検査を受けなかったら、癌の発見が遅れる可能性がありました。ただ地方の病院は、慢性的な医師不足。医師や技師が検診の研修に時間を割くのが難しい面もあります。</p>
<p>宮城県対がん協会がん検診センターの渋谷大助所長は、「評価して結果を公表する仕組みは、質の向上に役立っている。ただ全国的に、未だ珍しい取り組み。他の都道府県も参考にして欲しい」と言います。</p>
<p>市町村から受託して癌検診を実施している同協会も、質の向上に努めています。検診のＸ線画像などのデジタル化を進め、コンピューターに蓄積。医師が画像から癌を疑った時、前回の画像を直ぐ取り出して比較出来ます。渋谷所長は、「比較して判断しやすくなり、不必要な精密検査を減らす事が出来た」と言います。</p>
<p>厚労省は平成１９年度、「がん検診事業の評価に関する委員会」を開き、報告書を纏めました。当時の調査では、評価のチェックリストを活用している市は、全国の２割程度しかなく、報告書はリストで実態を把握するように求めました。</p>
<p>この委員会のメンバーだった国立がん研究センターの斎藤博検診研究部長は、「宮城県は頑張っているが、全国の自治体にはチェックリストの意義が未だ十分理解されていない。精度管理に力を入れないと質を保てない」と語ります。</p>
<p><br />市区町村の検診／会社などの職域検診／個人での人間ドックなど、検診の質を見分ける目安は？</p>
<p><a href="http://www.ningen-dock.jp/index.html">日本人間ドック学会</a>では、<a href="http://www.ningen-dock.jp/concerned/nintei-shisetsu/index.html">会員施設の機能評価</a>をネットで公表しています。検診の質などについて、優・良・可の評価を見る事が出来ます。癌検診でＸ線画像を調べる「読影」に関しては、医師のダブルチェックが実施されていると安心出来ます。</p>
<p>乳癌検診については、<a href="http://www.mammography.jp/">ＮＰＯ法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会</a>が、<a href="http://www.mammography.jp/mammo/list2.html">撮影認定診療放射線技師・医師</a>、<a href="http://www.mammography.jp/mammo/m_list.html">検診施設画像認定施設</a>の認定をしており、施設名などをネットで公表しています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<table cellspacing="2" cellpadding="4" border="2">
<caption>宮城県市町村の癌検診評価結果</caption>
<tbody>
<tr align="middle">
<td colspan="6"><strong>平成１８年度実施分</strong></td></tr>
<tr align="middle">
<th>種類</th>
<th>胃癌</th>
<th>子宮癌</th>
<th>肺癌</th>
<th>乳癌</th>
<th>大腸癌</th></tr>
<tr align="middle">
<td>Ａ評価</td>
<td>１３</td>
<td>１６</td>
<td>１１</td>
<td>１３</td>
<td>１３</td></tr>
<tr align="middle">
<td>Ｂ評価</td>
<td>２２</td>
<td>２０</td>
<td>２１</td>
<td>２１</td>
<td>２２</td></tr>
<tr align="middle">
<td>Ｃ評価</td>
<td>１</td>
<td>&nbsp;</td>
<td>４</td>
<td>２</td>
<td>１</td></tr>
<tr align="middle">
<td colspan="6"><strong>平成１９年度実施分</strong></td></tr>
<tr align="middle">
<td>Ａ評価</td>
<td>１９</td>
<td>２１</td>
<td>１７</td>
<td>２３</td>
<td>１８</td></tr>
<tr align="middle">
<td>Ｂ評価</td>
<td>１７</td>
<td>１５</td>
<td>１９</td>
<td>１３</td>
<td>１８</td></tr>
<tr align="middle">
<td>Ｃ評価</td>
<td>&nbsp;</td>
<td>&nbsp;</td>
<td>&nbsp;</td>
<td>&nbsp;</td>
<td>&nbsp;</td></tr></tbody></table>
<p><br />　注：市町村数</p>
<p><br />［朝日新聞］</p>]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>癌予防・検診 － 遠い道程・受診率５割</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/2010/10/post-91.html" />
    <id>tag:knowingcancer.sukoyakaan.com,2010://2.111</id>

    <published>2010-10-22T08:33:14Z</published>
    <updated>2010-10-22T08:34:37Z</updated>

    <summary>多くの癌は、「早期発見、早期治療」により死亡のリスクを下げる事が出来るとされます...</summary>
    <author>
        <name>微録</name>
        
    </author>
    
        <category term="情報" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>多くの癌は、「早期発見、早期治療」により死亡のリスクを下げる事が出来るとされます。癌検診の受診率が欧米に比べ低い為、厚生労働省は２年後までに受診率５０％以上目指します。ボランティアの活用や無料クーポン券の配布など、受診率を上げる対策の効果や受診率を巡る問題点について考えます。</p>
<p>★普及にボランティア４４００人、富山県</p>
<p>「検診、受けて下さいね」。富山県高岡市の市保健センターで、市ヘルスボランティア協議会会長、高橋幹子さん（５６歳）が、訪れた男性に折り紙で作った小さな傘を手渡しました。傘には、「忘れないで！　がん検診」とのメッセージが書かれています。同協議会は、昨春、地域の体操教室などでコースターや栞などを配り、検診参加を呼び掛け始めました。</p>
<p>切っ掛けは、高橋さん自身の「近くにいた人にすら、検診の大切さを伝え切れていなかった」という体験が大きいとか。地区で共に健康作りに取り組んでいた仲間が約２年前、突然体調を崩しました。末期の胃癌でした。検診は、一度も受けていなかったと言います。</p>
<p>富山県によると、平成１９年の高岡市の胃癌や子宮癌などの検診受診率が県内平均より低かったそうです。協議会の活動はこうした状況の打開策として期待が掛かります。協議会の活動を支えるのは、高岡市内全２８地区にある婦人会メンバーで、地域での草の根の拡がりも期待出来ます。</p>
<p>富山県は、癌予防の普及を担うボランティア「がん対策推進員」を、５年間で５千人近く育成。今は市町村で独自に養成し、癌だけでなく健康作り全般を支援する推進員も含め、県内で約４４００人が活動していると言います。<br />富山県内の市区町村が実施した平成１７年の肺癌検診の受診率は、全国平均より約２０ポイント高い４２．２％。胃癌検診の受診率も全国平均よりも８．２ポイント高い２０．６％です。</p>
<p>平成１９年にできた国のがん対策推進計画は、１１年度までに各癌の検診受診率５０％以上の達成を目標に掲げます。しかし、現状は目標から遠いものです。</p>
<p>経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）の平成２１年調査によると、特に検診による死亡率減少効果が高いとされる子宮頸癌や乳癌は、欧米では７～８割の受診率ですが、日本はどちらも２割強に留まります。大腸癌検診は米国が５割なのに対し、日本は２割強です。胃癌や肺癌検診は、欧米では実施していない国も多く、国際比較は出来ません。国内の受診率推移を３年に１度の国民生活基礎調査でみると、平成１６年から１９年にかけ、男女とも増加傾向にあるものの、殆どの癌は受診率が３割以下でした。</p>
<p>日本対がん協会によると、平成２０年は特定検診（メタボ検診）が始まった影響で、胃癌と肺癌、大腸癌の受診率は下がりました。</p>
<p><br />★受診率の定義が曖昧</p>
<p>厚労省は昨年７月、「がん検診５０％推進本部」を設置。昨秋には比較的若い年齢で問題になっている乳癌と子宮頸癌について、特定の年齢の人に、無料クーポン券と検診手帳を配布する事業を始めました。更に、企業や団体が従業員を対象にする「職域検診」で、受診率の向上に取り組む「がん検診企業アクション」を実施。癌検診を巡る最新情報や検診率を上げる助言を提供するとして、参加企業を募集しています。</p>
<p>日本対がん協会が、全国４６道府県の支部を対象に調べたところ、平均で乳癌検診受診率は１月末時点で前年比１５％、子宮頸癌は９％上がっていました。無料クーポン券配布の効果だと見られると言います。ほぼ全ての支部で、乳癌検診の受診率は、前年度より増えていました。宮崎県（前年度比２１５％）や滋賀県（同１６８％）と大きく伸びた支部もありました。乳癌も子宮頸癌も、若い年齢層や、初めての検診の人の受診率が上がったところが多かったようです。</p>
<p>但し、無料クーポン券配布だけでは、受診率向上に限界があります。民間団体の「子宮頸癌制圧を目指す専門家会議」が、２月に全国の自治体にアンケートしたところ、クーポン券利用率が２０％以上の自治体と１０％未満の自治体では、クーポン券利用を促進する為に取った対策の傾向がやや異なる事が分かりました。</p>
<p>調査を担当した鈴木光明自治医大教授（産科婦人科）は、「ポスターや広報で知らせるだけでなく、土日や夜間にも検診を実施して受診しやすい環境を作る、改めて葉書や電話で受信を促すといった、積極的な対策が必要だと確認出来ました」と言います。<br />癌検診に詳しい久道茂宮城県対がん協会長は、「受診率を上げるには、様々な対策を組み合わせると同時に、一人一人に、自分の健康は自分で守る、という意識をもっと確り持ってもらう事も大切だ」と強調します。</p>
<p>そもそも癌検診受診率に関しては、統一した定義が無いという課題もあります。全国の受診率を表すのに使われるのは、各市区町村が地域保険・健康増進事業報告の一環として纏める住民検診受診率と、国民生活基礎調査で３年に１度実施する質問への回答から推計した受診率がありますが、どちらも問題があります。</p>
<p>住民検診の受診率には、職場で実施される検診や個人で受診する人間ドックなどは含まれていません。国民生活基礎調査の場合には、回答者が検診と治療の為の検査を区別して答えているかが不明です。久道さんは、「きちんとした統計無しに、対策の効果は検証出来ない。全国統一基準での受診率の調査と、癌患者発生数、死亡数の正確な把握をすべきです」と指摘します。</p>
<p><br />［朝日新聞］<br /></p>]]>
        
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    <title>癌予防・検診 － 胃癌・肺癌検診、米国・チェコで否定</title>
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    <published>2010-10-21T13:27:21Z</published>
    <updated>2010-10-21T13:28:40Z</updated>

    <summary>肺癌検診は、米国やチェコで行われたＲＣＴで有効性が否定された他、世界の優れた研究...</summary>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>肺癌検診は、米国やチェコで行われたＲＣＴで有効性が否定された他、世界の優れた研究を再検証する「コクラン共同計画」や米政府の予防医学作業部会も、このＲＣＴに基づき有効性を示す根拠は不十分としました。日本肺癌学会の平成１７年版指針も同じ内容です。</p>
<p>厚労省の肺癌検診指針作りに携わった大阪府立成人病センターの中山富雄疫学予防課長は、海外のＲＣＴは１９７０年～８０年代の研究で現在の医療水準と異なり、根拠として使えないと話します。「複数の症例対照研究で、同じ傾向が出た」とし、有効だという方向性には異論がないと言います。</p>
<p>一方で、日本には専門家が少なく、指針の根拠となった論文の執筆者と指針作成者がほぼ同じで問題がある事は認めています。米国で大規模なＲＣＴが進んでおり平成２７年頃結果が出ますが、「有効性無し」だった場合、日本の検診に影響が出るだろうとも話します。</p>
<p>胃癌検診も、米国立がん研究所が、「米国では推奨しない」としています。世界でも胃癌検診が日本や韓国位なのは、患者が多いという事情があります。胃癌の原因となるピロリ菌感染者が多く、塩分の摂取量も多い為です。しかし、ピロリ菌感染者も塩分摂取量も減る傾向で、５０代以上は約７割がピロリ菌に感染しているとされるのに対し、４０歳以下は１～２割程度。胃癌になる率も死亡率も下がってきています。</p>
<p>北海道大学の浅香正博教授（消化器内科）等は、血液検査でピロリ菌感染や胃粘膜の状態を調べ、リスクが高い人のみ、Ｘ線ではなく内視鏡で検査する方法を提唱します。５０歳以上を対象に検診し、ピロリ菌感染者は除菌治療後、定期的に内視鏡検査を受ければ、胃癌の死亡率は１０年以内に現在の５分の１以下に減ると、浅香教授は試算します。「血液検査ならバリウム法より簡便。除菌治療で予防も期待出来る」</p>
<p>海外では、最近、検診により不必要な精密検査が行われ心理的不安感が増すなど、「検診の不利益」が注目されています。放射線被曝の問題もあります。国は今のところ、胃癌検診も肺癌検診も、不利益より利益の方が上回るという考え方ですが、新たな胃癌検診法の開発や肺癌の米国でのＲＣＴの結果次第では、方針が変わるかもしれません。</p>
<p>但し、結論が出るまでには時間が掛かりそうです。国立がんセンターの斎藤博検診研究部長は、「ＲＣＴでの評価が原則だが、多数の質の高い症例対照研究が同じ結果を示せば、一定の科学的根拠となる。ピロリ菌除菌で胃癌死が減る証拠は無く、不利益も懸念される。内視鏡が検診に使えるかも研究段階だ」と指摘します。</p>
<p><br />胃癌・肺癌検診：</p>
<p>　胃癌検診では、胃を膨らませる発泡剤と、胃の粘膜が見えやすくなるようＸ線を反射するバリウムという造影剤を事前にのみ、胃にＸ線を当てながら７～８枚撮影する。</p>
<p>　肺癌検診は、肺全体にＸ線を当てながら１～２枚撮影する。５０歳以上で煙草を多く吸うなど、リスクの高い人には、痰の中に癌細胞が含まれていないかを調べる喀痰検査も併せて実施する。いずれも４０歳以上を対象に、年１回実施される。<br /></p>]]>
        
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    <title>癌予防・検診 － 胃癌、肺癌検診に効果はあるのか</title>
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    <published>2010-10-20T05:05:00Z</published>
    <updated>2010-10-21T13:30:23Z</updated>

    <summary>胃癌、肺癌は日本人が最もなり易い癌で、国も検診を勧めています。しかし、国際的には...</summary>
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        <name>微録</name>
        
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        <category term="癌予防" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>胃癌、肺癌は日本人が最もなり易い癌で、国も検診を勧めています。しかし、国際的には、この二つの癌検診を実施している国は殆ど無く、検診の有効性を示すデータは、日本発のものしかありません。</p>
<p>新潟大学で予防医療学を教える岡田正彦教授（６３歳）は、過去に一度も胃癌や肺癌検診に行った事がありません。「年１回、職場に検診車が訪れ、胃や胸部のＸ線撮影が行われるが敢えて受けていない」と言い、「がん検診の大罪」という著書もあります。</p>
<p>国は、胃癌、肺癌、大腸癌、乳癌、子宮頸癌の五つの検診指針を作り自治体に実施を求めています。大腸癌、乳癌、子宮頸癌検診は、国際的にも有効性が確認され各国が導入しています。しかし、胃癌は韓国、肺癌はハンガリー位です。</p>
<p>岡田教授は、胃癌も肺癌も、国際的に「検診による死亡率減少」を示すデータが無いのに、科学的根拠のレベルが低い日本の研究をもって、推奨するのはおかしいのではないか。と主張します。</p>
<p>研究の信頼度には、その研究手法によってレベルがあります。最も高いのは「ランダム化比較試験（ＲＣＴ）」。研究対象になる人を籤引きのように無作為（ランダム）に二つの集団に分け、病気になる率や死亡率などを比較します。<br />これに次ぐのが「コホート（集団）研究」です。特定の条件で選んだ集団を追跡して調べます。<br />「症例対照研究」もあります。病気になった集団と、ならなかった集団の過去を遡り、生活習慣の違いなどを比較します。</p>
<p>国の検診指針は、厚生労働省研究班が作りましたが、有効性評価は主に、日本で行われた症例対照研究とコホート研究が根拠として用いられました。症例対照研究は、癌で死亡した集団と、その集団と年齢などが似ている住民を比較し、検診受診者と未受信者の癌死亡率を検証。コホート研究は、ある時点で検診を受けた集団と受けなかった集団の数年後の死亡率を比べました。<br />いずれも受診した人の方が受けなかった人に比べ、癌で死ぬリスクが３０～６０％程度低い、という結果でした。</p>
<p>しかし、症例対照研究の検診受診者は、健康に関心が高いから検診を受けたとも考えられます。岡田教授は、健康への関心が高い為、死亡率も低くなった可能性があると指摘します。「生活習慣など他の要因で、非受診者に比べ、癌死亡率が低い可能性がある」。<br />コホート研究では、研究開始後に検診を受けたかどうかは考慮されていないと言います。</p>
<p>一方で、ＲＣＴは、対象者が検診を受けられない場合があると了承してもらう必要があります。山形大学の深尾彰教授（公衆衛生学）は、「既に日本では検診が広く実施され、検診を受ける集団と受けない集団とに分ける事は不可能だ」と限界がある事を認めます。</p>
<p><br />［朝日新聞］<br /></p>]]>
        
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    <title>子宮頸癌 － 原因ウイルスの感染検査広がる兆し</title>
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    <published>2010-10-18T08:31:18Z</published>
    <updated>2010-10-18T08:35:16Z</updated>

    <summary>子宮頸癌の引き金になるウイルスに感染しているかを調べる新しい検査方法を検診に取り...</summary>
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        <name>微録</name>
        
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        <category term="子宮頸癌" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>子宮頸癌の引き金になるウイルスに感染しているかを調べる新しい検査方法を検診に取り入れる自治体が出ています。検査で早く細胞の異常が見つけられますが、感染が全て癌に繋がる訳ではありません。検査結果をどう捉えて良いか悩まないように、事前に検査について良く理解しておく必要があります。</p>
<p>★早期に異常発見</p>
<p>島根県では、「２０歳になったら、子宮頸癌検診を受けましょう」という小冊子を作成し、住民に配布しています。松江市や出雲市など全市町村の約半数に当たる１０自治体が今年度、検診にＨＰＶ（ヒトパピローマウイルス）検査の併用を始めました。従来は子宮の入り口の粘膜をブラシなどで擦り取り、細胞に異常がないかを顕微鏡で調べる「細胞診」と呼ばれる検査を導入していました。ＨＰＶ検査は、この細胞に癌に繋がるウイルスが感染しているかどうかを確かめるものです。</p>
<p>同県は、平成１９年～２０年度にモデル事業として併用検診を始め、普及を図ってきました。「検診受診者が高齢者に偏っていたのが最大の理由。ＨＰＶの感染率が高く、最も受けて欲しい２０～３０代に関心を持ってもらいたっかた」と県立中央病院の岩成治母性小児診療部長は話します。</p>
<p>同県では２０～３０代の患者が３分の１以上を占めますが、受診率は一桁台でした。これが平成１９年度は、前年度の２倍以上増えました。子宮頸癌は、癌になる前の細胞の異常がある「前癌状態」から、「超早期癌」を経て、より進んだ「浸潤癌」になります。超早期癌の患者数も若い受信者が増えた為、それまでは５０人台でしたが、平成２１年は１００人に増えました。</p>
<p>超早期癌なら、癌の部分切除で済み、将来的に妊娠も出来ます。浸潤癌は子宮などを摘出する場合が多いのです。</p>
<p>厚生労働省によると、平成２１年１月現在で、ＨＰＶ検査を導入していたのは約１８００自治体（当時）の内３６市町村。未だ限られますが、今年度から徳島県鳴門市が費用を一部助成するなど広がる兆しがあります。自治医大さいたま医療センターの今野良教授は、日本対がん協会と協力し岩手や富山、福岡、沖縄で１万人に検査を受けてもらう研究を始めました。今野さんは、「子宮頸癌は予防出来る。早めの治療に繋げる事が重要だ」と話します。</p>
<p><br />★９割は自然消滅</p>
<p>ＨＰＶは、性交渉でうつります。性交渉のある女性の約８割が一生涯で一度は感染すると言われますが、通常は感染しても免疫によりウイルスは消えます。ただ１０％程は、感染が続き癌になります。国は指針で、２０歳以上は２年に１度、細胞診による検診を受けるよう勧めています。ＨＰＶ検査は、細胞が変化する出発点となる感染の有無を調べるので、前癌状態を見付け易いのです。細胞診と併用すれば見落としも減り、前癌状態をほぼ１００％見つけられます。両方陰性なら、検査間隔を３年に延ばせるという報告もあります。</p>
<p>ただ、前癌状態が必ず癌になる訳ではありません。前癌状態でも異常な細胞が未だ限られている状態から、癌になるのは数％。進行も数年単位でゆっくり進む為、経過観察する場合が多いのです。特に２０代は他の世代より性交渉の機会が多く、感染率は高くなります。この為前癌状態だと判断される場合が多く、経過観察中に「癌ではないか」と不安を抱えたり、必要ないのに切除などの治療に繋がったりする恐れがあります。若い世代でＨＰＶ検査を受けようとするなら、先ず専門医に相談し、こうした点を知るのが重要です。</p>
<p><br />★有効性証明はこれから</p>
<p>ＨＰＶ検査により死亡率が下がるかどうかは、未だ科学的に証明されていません。欧州を中心に有効かどうかを調べる大規模臨床試験が行われています。厚労省研究班は、平成２１年、「ＨＰＶ検査は住民検診としては勧めない」とする指針を纏めました。検診に導入する自治体は、そうした事情も住民に説明する必要があります。</p>
<p>指針作りに関わった慶応大の青木大輔教授（産婦人科）は、「ＨＰＶ検査はかなり期待が持てるが、現段階では検診として安易に導入すべきではない。データを取り纏められるよう計画し、先ず試験的に取り組む必要がある」と指摘します。</p>
<p>&nbsp;</p>
<table cellspacing="2" cellpadding="4" border="2">
<caption>子宮頸癌になるまで</caption>
<tbody>
<tr align="middle">
<td>①</td>
<td><strong>感染</strong></td>
<td>ＨＰＶに感染<br />自然に治る場合も</td></tr>
<tr align="middle">
<td>②</td>
<td><strong>前癌状態</strong></td>
<td>感染で変化した細胞が<br />限定される場合は経過観察</td></tr>
<tr align="middle">
<td>③</td>
<td><strong>超早期癌<br />（ステージ０）</strong></td>
<td>癌の部分だけ切除する手術<br />妊娠も出来る</td></tr>
<tr align="middle">
<td>④</td>
<td><strong>浸潤癌<br />（ステージ１～４）</strong></td>
<td>子宮を全摘出する手術など</td></tr></tbody></table>
<p><br />［朝日新聞］</p>]]>
        
    </content>
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    <title>癌予防 － 乳癌と食生活の科学的研究が進んでいる</title>
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    <published>2010-10-17T06:34:11Z</published>
    <updated>2010-10-17T06:35:26Z</updated>

    <summary>戸井雅和、京都大学大学院医学研究科 外科学講座乳腺外科学教授 現在、乳癌は非常に...</summary>
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        <name>微録</name>
        
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        <category term="癌予防" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>戸井雅和、京都大学大学院医学研究科 外科学講座乳腺外科学教授</p>
<p>現在、乳癌は非常に増えています。平成１２年の時点で、女性の癌のトップとなりました。日本人の乳癌の発生ピークは、概ね５０歳ですが、ほぼ全ての年齢層で発生率が増加しています。先ずは乳癌が、国民病の一つになりつつある事を認識して頂く必要があると思います。</p>
<p>欧米では、検診の普及、薬の進歩により、１９９０年（平成２年）代以降、死亡率が減少しています。しかし日本では残念ながら、死亡率が減少に転じるまでには至っていません。日本は欧米に比べると発生頻度も死亡数も４割程度と低いのですが、ともに急激に右肩上がりで増えているのが問題です。</p>
<p>日本人は元来、欧米人より乳癌になる確率は低いのですが、海外で生まれた日系人の発症率は欧米人とさほど変わりません。子供の頃海外に移住した人の場合、海外で生まれた日系人の半分程の発症率だと言われています。その事からも、乳癌の発症には、人種そのものよりも、環境やライフスタイルが大きく関わっていると考えられます。</p>
<p>また乳癌は臨床で見つかるまでに平均で１０年掛かります。シンガポールでは２０代の乳癌発生が増えていますが、１０代からのライフスタイルがその後の乳癌の発生に影響を与える事も考える必要があるでしょう。</p>
<p>乳癌のリスク因子として一般的に言われているのは、遺伝子異常、女性ホルモン、肥満、運動不足、食事、糖尿病、煙草、アルコール、放射線等です。</p>
<p>拠って乳癌の予防は、これらのリスクを避ける、またはリスクを下げる事となります。例えば、乳癌の大きな原因である女性ホルモン。何らかの理由で卵巣を切除した女性の乳癌リスクは、１００分の１になると言われています。女性ホルモンは、乳癌の増殖をサポートするように働くと考えられており、女性ホルモンの受容体に影響を与えるエストロゲン受容体調整薬などの薬剤を投与する事で、乳癌の発症を抑える事が出来るとの研究報告があります。</p>
<p>乳癌予防に於いては、食生活も重要です。日本では味噌汁や納豆、豆腐に含まれるイソフラボンと乳癌の関係の研究が盛んに行われています。イソフラボンの摂取が乳癌の発生を抑える可能性を示唆するデータも出ています。更に青魚に含まれるＥＰＡやＤＨＡ、乳酸菌などと乳癌に関する研究も進んでいます。最近では、ビタミンＤが乳癌のリスクを減らす可能性があるとの研究報告も出ています。<br />日本人の乳癌発生率や死亡率は、欧米から比べれば未だ低いレベルにあります。そこには日本人の食生活も大きく関わっている事でしょう。今後も、乳癌予防に於ける食生活の重要性について、疫学的、科学的研究を進め、その関係を解明して、予防に役立てる事が重要です。<br /></p>]]>
        
    </content>
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    <title>癌予防 － データの偏りや誤差の小さい正確な情報を見極める</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/2010/10/post-86.html" />
    <id>tag:knowingcancer.sukoyakaan.com,2010://2.106</id>

    <published>2010-10-16T06:37:19Z</published>
    <updated>2010-10-16T06:38:55Z</updated>

    <summary>大橋靖雄、東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻生物統計学教授 「疫学」は...</summary>
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        <name>微録</name>
        
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        <category term="癌予防" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>大橋靖雄、東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻生物統計学教授</p>
<p>「疫学」は、健康に関する基礎科学で、集団に於ける健康と疾病の状況を計量的に捉える学問です。影響を与える因子と健康との因果関係を調べる事で、病気の予防を目指します。病気の予防に役立つ情報をいかに収集し、解析するかを追求する「疫学」は、健康情報の氾濫する中で正しい情報を見極める為の有効な手段を提供する事になると思います。</p>
<p>調査や研究による観測値には、常に何らかのデータの偏りや誤差が含まれています。例えば以前、「良く運動し、栄養に気を付けて、昼寝をした人は認知症が減る」という研究結果が報道されました。これは、希望者を募って生活指導をした４００人の認知症発症率が３．１％だったのに対し、何もしなかった１５００人が４．３％だったというものです。しかしこの調査の対象者には、偏りがあります。このようなプロジェクトに参加し、運動出来る事自体、健康で社会性がある訳で、認知症になり難い人だと考えられるからです。また４００人と１５００人を対象にした調査に於ける３．１％と４．３％の違いは、殆ど誤差の範囲です。</p>
<p>誤差の小さい精密で正確なデータを取るには、対象者を増やしたり、調査を繰り返して平均値を取る必要があります。またデータの偏りを減らす為に、偏らない対象を選んだり、後で述べる「ランダム化」を行う事が大事です。情報を集める際には、先入観やプラセボ（偽薬）効果などを減らす工夫も必要です。</p>
<p>偏りの原因で、気を付けなくてはならないのが疫学の最大の敵である「交絡」です。これは疫学に於ける概念で、原因と結果の関係を調べる時に、原因と関係のある第三の因子が存在し、それが真の因果関係をもって結果を引き起こしているケースです。例えば、「お酒をよく飲む女性程肺癌になる事が多い」という調査結果が出たとしても、その事から直ぐに「お酒が肺癌を引き起こす」と考えてはいけません。実はお酒をよく飲む人は煙草を吸う事も多く、煙草こそが真の原因だったりするからです。</p>
<p>薬や健康食品の評価など、実験が出来る場面では、データの偏りを抑える為に、薬などを投与する患者を確率的に割り付ける「ランダム化試験」を行うのが理想です。技術的あるいは倫理的にこれが難しい場合には、長年にわたって集団を追跡する「コホート研究」や、患者と健康な人を組にして、過去の生活習慣を調べる「ケースコントロール研究」を行います。ランダム化試験の事例としては、乳酸菌の日常的摂取が、膀胱癌再発リスクを半分程度に抑える成果が得られています。</p>
<p>一般の方が健康情報の信頼性を判断するには、その研究が「具体的な研究に基づいているか」「対象は人か」「学会発表でなく論文報告か」「定評のある医学専門誌に掲載されているか」「研究はランダム化試験や大規模なコホート研究か」「複数の研究で示されているか」がチェックポイントです。是非、健康情報を賢く収集、評価し、生活に活かして頂きたいと思います。</p>
<p><br />交絡：</p>
<p>　疫学に於ける概念。原因と結果の二つの変数の両方に同時に関連する外部変数の為、原因・結果の分析に偏りが生ずる事。<br /></p>]]>
        
    </content>
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    <title>癌予防 － 検診による早期発見が死亡者を減らす</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/2010/10/post-85.html" />
    <id>tag:knowingcancer.sukoyakaan.com,2010://2.105</id>

    <published>2010-10-15T06:12:05Z</published>
    <updated>2010-10-15T06:14:04Z</updated>

    <summary>垣添忠生、前国立がん研究センター名誉総長　日本対がん協会会長 昭和５６年（１９８...</summary>
    <author>
        <name>微録</name>
        
    </author>
    
        <category term="癌予防" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>垣添忠生、前国立がん研究センター名誉総長　日本対がん協会会長</p>
<p>昭和５６年（１９８１年）から、「癌」が日本人の死亡原因の１位になりました。現在、日本人は男性で２人に１人、女性で３人に１人が癌になっています。そして、年間３０万人を超す人が癌で死亡しています。癌は誰にとっても無縁な病気ではありません。</p>
<p>更に、世界保健機関（ＷＨＯ）の統計でも癌になる人、癌で亡くなる人、癌を経験した人の数は毎年増え続けており、癌は世界的な課題でもあります。</p>
<p>癌は遺伝子の異常によって発生し、進展する細胞の病気です。細胞核の中にあるＤＮＡ上には約２～３万個の遺伝子が乗っていますが、その中の癌遺伝子が活性化したり、癌抑制遺伝子が壊れる事で、正常細胞が癌細胞に変わると考えられています。長い時間をかけて発癌物質や発癌促進物質に曝される事で遺伝子の異常が積み重なり、発生・進展していく慢性の病気です。</p>
<p>日本では、胃癌と子宮癌は減少していますが、肺癌や大腸癌、乳癌が増加しています。これは、高齢者の増加や食事などの生活習慣によるものと考えられています。癌の主な原因としては、「煙草」「食事」「感染症」等が上げられます。その発生には、生活習慣や生活環境が非常に深く関わっています。そこで我々医師が、癌予防の為に皆さんにお願いしているのは、「煙草は吸わない、吸っていたら止める」「アルコールは控えめに」「運動をして肥満を防ぐ」「塩分を控えて、野菜や果物を多く食べる」といった事です。</p>
<p>また原因を除けば癌が防げるといった意味で、感染症対策は国の取り組みとして非常に重要です。例えば、早期胃癌患者の内視鏡切除治療後にヘリコバクターピロリ菌を除菌する事で、二次胃癌の発生を３分の１にできたとの報告があります。胃癌患者へのヘリコバクターピロリ菌の除菌は、保険診療の対象にすべきだと考えます。また思春期の女児にワクチンを接種すれば、子宮頸癌の発生も死亡も７割程減らせるというデータがあります。ワクチンと検診を組み合わせれば、理論的には子宮頸癌をゼロにする事も可能なのです。</p>
<p>癌は、私達の体の中に分からないうちに発生し、進展します。初期のうちは無症状です。症状が出た時には、運が悪いと進行癌だったりします。国立がん研究センター中央病院では、年間約４００人近くが死亡退院します。その７割が癌発見時には進行癌であり、その多くの方が検診を一度も受けていなかったという事実があります。</p>
<p>癌で死ぬ人を減らす上で、検診は非常に有効です。しかし日本は、先進国の中でも検診受診率が非常に低いのが残念です。癌検診の受診率の目標を当面５０％とした上で、検診の精度を高めていく事が大事だと考えます。</p>
<p><br />［朝日新聞］<br /></p>]]>
        
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    <title>癌医療の最前線 － 日本癌学会の市民公開講座</title>
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    <published>2010-10-13T11:08:39Z</published>
    <updated>2010-10-15T06:16:39Z</updated>

    <summary>日本癌学会が主催する市民公開講座「がん医療の最前線」が開かれました。喉や口にでき...</summary>
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        <name>微録</name>
        
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        <![CDATA[<p>日本癌学会が主催する市民公開講座「がん医療の最前線」が開かれました。喉や口にできる癌や前立腺癌の治療、癌の大本になる細胞の研究など、専門家５人が幅広い分野を解説しました。</p>
<p>★癌幹細胞：佐谷秀行、慶應義塾大学先端医科学研究所教授</p>
<p>癌は不治の病ではなくなってきました。しかし、未だ治療が難しい癌があり、その原因が「癌幹細胞」にある事が分かってきました。</p>
<p>癌は同じ性質の細胞の集団と考えられていましたが、最近、癌を作る幹細胞が存在し、性質の違う細胞を作るとともに、幹細胞自身のコピーも作る事が分かってきました。更に癌幹細胞が、その性質を保つ「ニッチ」という環境があると考えられています。</p>
<p>癌幹細胞は、極めてストレスに強いのです。放射線治療や化学療法で死ぬのは、主に子分の非癌幹細胞ばかりで、残った癌幹細胞から癌が再発します。癌幹細胞を標的にした治療を考えないといけません。</p>
<p>私達は、三つの戦略を考えています。一つ目は、増殖が遅い癌幹細胞から、増殖の早い非癌幹細胞に移行するのをブロックします。二つ目は、癌幹細胞を直接攻撃します。三つ目は、癌幹細胞をニッチから追い出す、あるいはニッチを取り除きます。二つ目、三つ目の治療法によって根治出来ると考えています。</p>
<p>私達は、人工癌幹細胞を作る技術をマウスで研究しています。ヒトの癌に似たモデルを調べる事で治療法を開発し、癌の転移機構も解明したいと思っています。</p>
<p><br />★緩和ケア：小笠原鉄郎、宮城県立がんセンター緩和医療科部長</p>
<p>これまでの癌治療は、原因を取り除く事が最優先されました。患者は英語で「ペイシェント」と言います。これには我慢とか耐えるという意味もあります。我慢して耐えるのが患者だと、私達も患者さんも思っていた訳です。</p>
<p>今は、原因療法と対症療法の両輪がないと、患者さん中心の治療法にならないのではないかというのが、緩和ケアのコンセプトです。身体治療医だけでなく、精神科医やボランティアなど、多職種で支える事が緩和ケアには求められています。</p>
<p>一方、人間の苦悩、苦痛は希望と現実の差にあります。ＱＯＬを良くするには、その差を縮める事です。治療の限界を知り、過大な希望は下げ、緩和ケアで痛みを取り除くなどして現実を上げる事です。その為に、十分なコミュニケーションにより、納得してもらう事が重要です。</p>
<p>ＱＯＬは、「快適性」と「意味のある」事で得られます。苦痛を取り除いて快適性を確保し、帰属意識、自己実現など「意味のある」事を満足すれば、中身の濃い人生と言えるでしょう。患者さんに「グッド・イナフ、これで十分」と受け入れて頂けるように支えていこうというのが緩和医療です。</p>
<p><br />★頭頸部癌：松浦一登、宮城県立がんセンター頭頸科部長</p>
<p>頭頸部癌は、首から上、つまり口や鼻、喉などにできる癌の総称です。顔形もコミュニケーション機能の一つ。生活の質（ＱＯＬ）との関わりが深い分野です。</p>
<p>煙草とお酒に関係が深く、煙草を１日１箱吸う人は吸わない人より１２～１５倍、お酒をずっと１日３～４合飲む人は飲まない人より１１～１５倍、癌になり易いとされています。更に食道や胃、肺に重複癌、多重癌が起きやすい事が分かっています。</p>
<p>癌を治す事が一番ですが、治療後も食べて話せて、顔形も保たれていた方が良いのです。その為には手術、放射線、抗癌剤、緩和ケアも含めたチーム医療をします。それを指揮する頭頸部癌外科医は、日本に２６０人だけですが、治療ガイドラインがあり標準的な治療の手助けになっています。</p>
<p>標準治療としてのお勧めは、早期癌なら放射線治療、進行癌なら手術となりますが、個々の状況や治療歴によって柔軟に治療法が選ばれます。放射線治療は、最後まで休まずにやり遂げる事が一番大切です。治療期間が長く、痛みを伴います。例えば、皮膚炎や粘膜炎を伴いますが、最近では、コンピューターを使って精密に癌にかける事で副作用や合併症を減らす工夫をしています。</p>
<p><br />★抗癌剤：石岡千加史、東北大学加齢医学研究所教授</p>
<p>以前は、抗癌剤に対するイメージは良くありませんでした。僅かな延命効果しかなく、副作用は強く、薬は高いというものでした。しかし、現状は変わってきています。</p>
<p>平成１２年以降には、分子標的治療薬という新しいタイプの抗癌剤が出てきました。例えば、大腸癌の治療成績ですが、恐らく来年あたりに出るデータでは、転移のある大腸癌でも５年生存率は３０％超えると言われています。これには分子標的治療薬が、大きく貢献していると考えられています。</p>
<p>副作用についても、吐き気などを効果的に抑える良い薬ができてきました。一方、頻度は低いですが、分子標的治療薬には、これまでに無い副作用が出てきました。対策は今後も、日進月歩でやらないといけません。</p>
<p>診断方法の開発も重要です。薬が効くかどうか分かれば、無駄な治療をやらなくなり、医療費が節約出来、副作用も回避出来ます。診断に重要な遺伝子検査が、肺癌や大腸癌などで出てきて、日常診療で使われています。</p>
<p>薬の値段が高いという問題も、高額療養費制度があるので、一定の額以上は還付されます。抗癌剤は、決して「百害あって一利なし」ではないのです。</p>
<p><br />★前立腺癌：荒井陽一、東北大学教授（泌尿器科）</p>
<p>前立腺は、男性にしかない臓器です。膀胱の出口辺りにあり、よく知られている前立腺肥大症は、前立腺の尿道の周囲の部分が大きくなり、排尿障害を起こすものです。肥大症と違って、癌には自覚症状が無く、その為早期発見の重要性が叫ばれています。</p>
<p>患者も増えており、その理由は寿命が延びた事や食生活の欧米化、癌になると分泌が増える蛋白質の量を調べるＰＳＡ（前立腺特異抗原）検査の普及も大きいです。</p>
<p>検査は採血で済みます。肥大症や前立腺の炎症でも数値は上がります。５０歳で一度検査をしておいた方が良いでしょう。癌のなりやすさは遺伝するので、近親者に患者がいる人は４０代で検査を。</p>
<p>癌が疑われると、肛門から指で調べる直腸診を受け、更に超音波で観察しながら細い針を刺して組織を採って調べます。癌が見つかるとＭＲＩ検査で画像診断をし、骨シンチグラフィーで骨への転移の有無を調べます。</p>
<p>前立腺癌は高齢男性に多く、進行は比較的ゆっくりです。早期ならほぼ根治出来ます。患者さんの希望、進行具合、患者さんの年齢などを見て、治療しない事もあります。</p>
<p>主治医とよく相談して、生活様式にあった治療法を選んで下さい。</p>
<p><br />［朝日新聞］</p>]]>
        
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    <title>肝癌 － 生体肝移植、長期的改善が課題</title>
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    <published>2010-10-12T10:44:09Z</published>
    <updated>2010-10-12T10:46:29Z</updated>

    <summary>画像診断技術の進歩で、ミラノ基準ができた当時は見えなかった小さな癌まで見えるよう...</summary>
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        <name>微録</name>
        
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>画像診断技術の進歩で、ミラノ基準ができた当時は見えなかった小さな癌まで見えるようになりました。京都大の上本伸二教授は、「癌の数は以前より多く診断されがち」と、大きさや数での規定は限界が出てきたとも指摘します。</p>
<p>現在、京都大以外の施設でも、独自の基準が開発されています。上本さんは、「腫瘍マーカーで、悪性度の高い癌を除外する事に繋がる」と新基準の意義を話します。</p>
<p>生体肝移植手術では、移植患者は癌が生じた肝臓を取り出し、提供者の肝臓を植えます。手術では提供者の肝臓の一部、または半分程度を摘出します。肝臓は再生力が強く患者の体内で大きくなります。</p>
<p>成人から成人への移植の場合、右葉と呼ばれる肝臓の大きな部分を切除しますが、左葉の場合もあります。成人から小児への移植は、成人の肝臓の左葉の一部を植えます。</p>
<p>国内初の生体肝移植は、平成元年に島根医科大で胆道閉鎖症の１歳の男児に対して行われました。当初は、胆道閉鎖症などの子供の為に、親が肝臓の一部を提供するのが殆どでした。</p>
<p>その後、技術の向上や免疫抑制の開発などが進み、成人間の移植も広がりました。平成１０年から保険適応にもなりました。</p>
<p>対象となる病気は、大人ではＢ型、Ｃ型肝炎ウイルスなどによる肝硬変、硬化性胆管炎などの胆汁鬱滞性肝硬変、劇症肝炎などが多いようです。癌も３割位を占めると見られています。</p>
<p>小児では、胆道閉鎖症などがあります。提供者と血液型が合わなくても、免疫抑制剤や手術方法の開発により、今では血液型が合っている場合と同じ程度の生存率が得られるまでになりました。</p>
<p>生体肝移植全体では、患者の１年後の生存率は８５％、５年後の生存率は７５％と良好で、有効な治療法として確立されたと言えます。</p>
<p>Ｃ型肝炎ウイルスによる症例では、移植後もほぼ全てでウイルスの感染が避けられません。この為、高い確率で肝炎の再発があり、手術後の予防も含め、早期にウイルスを抑える治療が重要となります。また、肝癌への移植後に、癌が再発した場合には、その生存率は非常に低くなります。</p>
<p>朝日大学村上記念病院（岐阜市）の江川裕人外科教授は、「術後間もない時期の管理が良くなり、５年後の生存率は確かに良くなった。しかし、今後は５年目以降の長期的な経過を良くする事が課題となっている」と話します。</p>
<p><br />脳死肝移植と生体肝移植：</p>
<p>　平成９年に日本で脳死による移植を認める法律が施行されてから、昨年までに脳死肝移植は６３例に留まる。日本は親子や夫婦などの間の生体肝移植が主流だ。いつ現れるか分からない脳死の例を待つのに比べ、計画的に手術を進める事が出来る。<br />　一方で、肝臓の摘出などによる合併症など提供者に危険が伴う。健康な人の体にメスを入れる倫理問題もある。順天堂大学静岡病院の市田隆文教授は「移植が上手くいかなかった時の提供者の精神的なショックへの対応も課題」と言う。<br /></p>]]>
        
    </content>
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    <title>肝癌 － 生体肝移植、移植の垣根低く</title>
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    <published>2010-10-11T13:23:45Z</published>
    <updated>2010-10-11T13:27:00Z</updated>

    <summary>健康な家族から肝臓の一部を提供してもらう生体肝移植が日本で始まって２０年になりま...</summary>
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        <name>微録</name>
        
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        <category term="肝癌" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://knowingcancer.sukoyakaan.com/">
        <![CDATA[<p>健康な家族から肝臓の一部を提供してもらう生体肝移植が日本で始まって２０年になります。症例は既に５千件を超え、移植を受ける対象も広がっていますが、再発の恐れがある肝癌患者では、適応基準の見直しが進んでいます。</p>
<p>「移植を受けた事で、それまで沈みがちだった気持ちも前向きになった」。２年前に生体肝移植を受けた滋賀県の女性（６０歳）はこう話し、昨年１１月の娘の出産を楽しみにしていました。</p>
<p>女性は、平成１９年８月、京都大学病院で娘から肝臓の提供を受けました。平成１５年にＣ型肝炎と分かり肝硬変が悪化、肝癌にもなり、医師から「移植の他に助かる道はない」と言われました。何も考えられない自分に代わって、娘が提供を申し出ました。</p>
<p>「お母さんには、未だやる事が残っているでしょ」。今、肝癌の再発はありません。Ｃ型肝炎ウイルスも消えました。</p>
<p>ただ、最初は、迷いもありました。「自分の条件が、基準から外れていたので、大丈夫なのか不安もあった」と言います。</p>
<p>肝癌に対して生体肝移植をするかどうかは「ミラノ基準」と呼ばれる世界基準を基にします。基準では、「癌は５ｃｍ以下が一つ、あるいは３ｃｍ以下が３個以内」という状態でなければ移植出来ません。</p>
<p>ところが、女性の癌は、大きさが４．９ｃｍと１．２ｃｍの二つで、基準外でした。</p>
<p>幸い、移植経験の豊富な京都大が、ミラノ基準から外れた患者も移植の対象にしようと、独自基準（京都基準）を作った年でした。主治医の海道利実助教の説明に、納得して手術を受けたと言います。</p>
<p>ミラノ基準は、平成８年に癌患者への生体肝移植の適応基準として、イタリア・ミラノ大学の研究者が発表しました。平成１６年からは日本の保険適用の基準として用いられています。脳死移植が主流の欧州で、限られた移植の機械を生かす為、再発の可能性が少ない症例に絞って適用すべきだ、という考えが基準の下地にあります。基になった海外の移植データは、４年後の生存率が７５％。</p>
<p>京都大学肝胆膵移植外科は、平成１１年２月から１８年１２月に実施した肝癌の生体肝移植１３６例を調べました。ミラノ基準を満たした７４例の５年後の再発率は９％でしたが、基準外の６２例は３３％と高くなりました。</p>
<p>日本人でもミラノ基準は妥当だと裏付ける結果でしたが、海道さん等は更に、基準外で再発した例と、再発しなかった例を分析。腫瘍の大きさや数だけでなく、悪性度が再発に関係している事を突き止めました。この事が京都基準作りに繋がりました。</p>
<p>京都基準は、「ＰＩＶＫＡ－Ⅱ（ピブカ・ツー）」と呼ばれる、肝細胞癌で特異的に上昇する血液凝固因子の数値を見る腫瘍マーカーの検査値を盛り込みました。癌の大きさが５ｃｍ未満という点ではミラノ基準と同じですが、個数を１０個以内と増やし、更に「ＰＩＶＫＡ－Ⅱ」が一定の値以下である事を条件にしています。</p>
<p>京都基準を満たした場合の５年生存率は８６％、再発率は５％でした。基準を作った平成１９年以降の３６例でも再発は１例のみで、成績は良好です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<table cellspacing="2" cellpadding="4" border="2">
<caption>肝癌に対する肝臓移植の主な適応基準</caption>
<tbody>
<tr align="middle">
<td>ミラノ基準</td>
<td>５ｃｍ以内の腫瘍が１個、<br />または３ｃｍ以内が３個以下</td></tr>
<tr align="middle">
<td>ＵＣＳＦ（米カリフォルニア大<br />サンフランシスコ校）基準</td>
<td>６．５ｃｍ以内の腫瘍が１個、<br />または合計８ｃｍ以下の腫瘍が３個以下</td></tr>
<tr align="middle">
<td>京都大学</td>
<td>５ｃｍ未満の腫瘍が１０個以下、<br />かつＰＩＶＫＡ－Ⅱ400mＡＵ／ｍｌ以下</td></tr>
<tr align="middle">
<td>東京大学</td>
<td>５ｃｍ以内の腫瘍が５個以下</td></tr></tbody></table>
<p><br />［朝日新聞］</p>]]>
        
    </content>
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