胃癌 - ピロリ菌検査、除菌治療

内視鏡検査などで菌がいると分かれば、除菌治療するという流れ(保険外診療の場合)が一般的です。除菌中に1~3割に軟便や下痢症状がある他、一時的に味覚がおかしくなる症状を訴える人もいます。除菌が成功する人は8割で、残り2割は再び薬を飲まなくてはなりません。

ピロリ菌は、感染した人の口や便などから出たものが、何らかの拍子に他の人の口に入って、主に幼少期に感染します。杏林大学の高橋信一教授によると、菌を洗い流す上下水道が十分に整わない時代に幼少期を過ごした60代以上は、7~8割が感染しており、20代は1割程度で、感染率の高い年代が胃癌になり易い年齢に差し掛かる頃です。

「ピロリ菌は、長い時間掛けて粘膜に働きかける。ある程度進んだら除菌でも元に戻らない場合もある」と指摘。除菌して経過観察が必要な人もいると言います。

除菌後に、胃酸過多で逆流性食道炎になる割合が、通常より高くなるという報告もあります。

 

ピロリ菌検査・除菌治療の流れ
検査だけで終わる場合
●内視鏡検査(約2万7千円)
●呼気検査(約1万5千円)
(試薬を飲む前と後の呼気を比べる)
除菌が必要となる場合
●抗菌薬と胃酸を抑える薬を
1日2回、1週間飲む

内視鏡か呼気の検査で除菌出来たか
確認(約2万9千円~約4万7千円)
再除菌が必要な場合
(1回目の治療で上手く除菌出来ず、
再び投薬が必要)
  ●2次除菌用の薬を飲む(約1万3千円)


  料金は、北海道大学病院の場合。薬代は別に掛かる。