考えよう、乳癌の事

ピンクリボン運動がスタートしたのは1980年代。当時、8人に1人が乳癌を患うと言われたアメリカで、乳癌の早期発見、早期診断、早期治療の大切さを伝える運動として広まりました。

乳癌は、早い段階で発見できれば90%を超える高い確率で治癒すると言われています。そこで、行政、市民団体、企業などが一丸となって乳癌検診を呼び掛けた結果、アメリカでは乳癌への意識が高まり、死亡率の低下に繋がりました。アメリカでの活動を受けて、今では世界各国でピンクリボン運動が盛り上がりを見せています。

日本では2000年頃からピンクリボン運動が始まりましたが、残念ながら未だに検診率が高いとは言えません。毎年新たに乳癌と診断される女性は約4万人、そして毎年1万人以上が乳癌で亡くなっています。

現在、日本人女性の20人に1人が乳癌に罹ると言われています。女性ホルモンの乱れ、少子化、高齢出産の増加など、乳癌を引き起こしやすい環境に晒されている現代女性たち。

「私はきっと大丈夫」、そう思って検診を疎かにするのではなく、自分の問題として考えていきたいものです。

 

女性の乳癌による
年間死亡者数
1955年 1,572人
1965年 1,966人
1975年 3,262人
1985年 4,922人
1995年 7,763人
2005年 10,721人
2008年 11,797人


  出典 厚生労働省人口動態統計 朝日新聞