前立腺癌 - 早期発見が何よりも重要

男性が罹る癌の中で、近年一番増加率が高いのが「前立腺癌」で、罹患率が2020年には00年の3~4倍に増加するとも言われています。

前立腺は、男性だけが持つ臓器で、精液の一部を作る働きがあります。膀胱の直ぐ下に位置し、真中に尿道が通るため、前立腺に病気があると尿に何らかの症状が出やすくなります。

前立腺の病気には、「前立腺肥大症」や「前立腺炎」などがありますが、一番問題になるのが急増している前立腺癌です。他の癌に比べて穏やかに進行するのが特徴で、初期症状が無いことがこの癌の発見を遅らせる一つの理由になっています。

前立腺癌は、主に50歳以降に罹る病気で、60歳代後半に最も多く見られます。前立腺は、男性ホルモンの影響を強く受ける臓器のため、血液中の男性ホルモンが徐々に減少してくる高齢者が、前立腺癌を発症しやすくなります。

前立腺癌が増えている大きな原因は、食生活の欧米化にあると考えられています。40~50年前、欧米では前立腺癌が日本人の20~30倍多く見られましたが、当時、前立腺癌に罹る日本人は少数でした。

家族内発生も多いので、身内に前立腺癌の人がいれば、リスクは高くなりますから、より早期発見が重要となります。

前立腺癌を早期に発見できれば、癌細胞を体内から全切除できる可能性も高まりますが、たとえ完治しなくても、ホルモン療法と放射線療法を組み合わせるなど、患者が本来持つ寿命に影響しないように、癌をコントロールしながら社会生活を送ることが可能となります。

早期発見に有効なのが、血液を採取するだけで前立腺癌の可能性を調べられる「PSA検査」です。