乳房温存手術後の放射線治療 - 全乳房照射

現在の乳癌手術では、癌部分のみを摘出する「乳房温存手術」が半数以上を占めていますが、癌部分を切除しても、周囲に癌細胞が残り再発する可能性があります。

その為、乳房全体に1日1回、2グレイの放射線を計25回程度当てる「全乳房照射」が標準治療となっており、摘出した癌部分周辺での再発リスクは、3分の1に下がっています。

しかし、術後に5週間の放射線治療が必要となり、通院を嫌う患者が温存手術が可能なのに全摘手術を選ぶ場合が少なからずあるようです。


注)摘出部分から離れた部位の再発リスクは、放射線治療をしても、しなくても、ほぼ変わらない。