乳房温存手術後に必要な放射線治療で、1回当たりの放射線量を増やし、治療を3~5日で終える「APBI(加速乳房部分照射法)」という方式が広まりつつあります。
摘出部分から離れた部位の再発リスクが放射線を当てても当てなくても、ほぼ変わらないのであれば乳房全体に放射線を当てずに、摘出した部分に集中して当てるのがAPBIという考え方です。
手術と同時、又は術後に、直径約2㎜のプラスチックチューブを5~15本程度、癌を摘出した部位を中心に乳房に刺し、そのチューブに金属線で繋がれた小線源(直径1㎜長さ5㎜程の放射性物質イリジウム)を通し、装置で移動させながら放射線を部分照射します。
6グレイの放射線を1日2回、各10分程の治療で、3日間で終わります。治療中は、入院してチューブは刺したままにしておき、6回の照射が終わった後に抜き取ります。
健康保険が効き、入院費用などを含めても、全乳房照射とほぼ同額の自己負担となるようです。